オランダ家社長ブログ

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私が考えるおいしさ⑨

今回は前回予告をしたお話をしてゆきましょう。
前回は、「極端な好き嫌いのある食材は、できるだけ避けたい」というお話をしました。しかしながら、どうしても使わざるを得ないこともあり、そのことをお話しすることになっていましたね。

それでは、その典型的と思われる一例を紹介しましょう。
その食材とは、皆さんも良く知っている「シナモン」です。うなずかれる方も多いのではないでしょうか。
実はこの食材の按配(あんばい)を決定するまでたいへん苦労したことがあります。

当社に「おいも先生」という商品があります。
あまり知られていないかもしれませんが、千葉県はサツマイモの有数の産地です。
その中で、北総地区で栽培されている「紅あづま」というとてもおいしいサツマイモがあります。それを使ってお菓子を作ろうということになりました。
サブタイトルに、「和風スイートポテト」と書いてありますが、なかなか妙を得た表現だな(もちろん私が付けたのではありません)と思っているのですが、まさにそのとおりで、あっさりめのスイートポテトを、うすーいおいも入りの皮で包んで、サツマイモ風の楕円形に焼き上げた商品です。

焼き上げる手前でシナモン(これが曲者)をまぶすのですが、開発当時、社内でシナモンを使わなくても良いのではないかという意見と、使うべきだという意見とが真二つに割れました。
そこで社内で、特に女性を中心にシナモンの好き嫌いを尋ねてみたところ、これもなんと、好きな人と、嫌いな人がほぼ半々に分かれたのです。
これはどうしたものか、私も相当悩みました。これだけ好き嫌いがあるならば、安全策をとってシナモンを使わなくしようかとも考えました。
しかし、そうすると、どうしてもしまりのない間の抜けた味わいになってしまうのです。まさに「スパイスの効いていない味」という表現がぴったりかもしれません。
そこで、極力シナモンの存在感を感じない程度(あくまで隠し味として)に、ぎりぎりのところまで、配合量を調整することにしました。何度も何度も試作を繰り返し、そのぎりぎりの味を決めて行きました。

その結果、社内で試食調査をしたところ、シナモンを嫌いな人でも「これならおいしく食べられる」、「とてもおいしい」という声がたくさん上がるようになり(もちろんそれでも絶対だめな人は極少数いましたが)、ようやく按配が決定しました。
味もメリハリの利いたバランスの取れたものに良くまとまったと思います。苦労しただけに私もこの商品にはとても愛着を感じています。

やはりスパイスは目立たなくても、味作りにはとても大切な存在ですね。人間味にもスパイスが効いている人は魅力的ですよね。




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私が考えるおいしさ⑧

前回の続きで、おいしさの落としどころ、ころあいについてお話しを進めてゆきたいと思います。

前回は「奇をてらわない」というお話をしました。しかし、お客様に心ときめいていただくためには、ある程度の新しい試みも必要です。
その中で、ここはちょっと避けておこうということがいくつかあります。
そのひとつとして心がけていることに「通だけが好きな極端な味は避ける」ということがあります。
いわゆる珍味という部類に属する食べ物でしょうか、好きな人とそうでない方が極端に別れる食べもののことです。

お菓子ではありませんが、例えば私の好きな食べ物で、「くさや」という伊豆諸島特産の魚の干物があります。強烈な匂いが特徴ですが、本当においしいです。酒の肴にはもってこいですね。
しかし、人によっては(実は私の家族にもいます)、近づくのも嫌で、とても食べ物とは思えないということです。
滋賀県名産の「鮒寿司」(こちらもとてもおいしいです)等もこの部類ですね。

またナチュラルチーズの中でウォッシュタイプというオレンジ色をしていて、表面がベタベタして糸を引いているようなチーズ(こちらもたいへんおいしいです)がありますね。こちら等も好き嫌いがはっきりと分かれます。

当社のお菓子は、手土産等で人様に差し上げられることが多いお菓子です。したがって、できるだけ好き嫌いのない味作りを心がけなければなりません。ということは、このような特徴のある原材料、また味作りは避けているということです。
ところが、時にはそのような原材料を使わざるを得ないこともあります。
そのお話は次回にすることにしましょう。



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私が考えるおいしさ⑦

今回は「私の考えるおいしさ」の5番目のお話にしましょう。
実はこの考え方については修正しようと思っています。それは「奇をてらわない」ということでした。

以前チーズケーキが流行したころ、いろいろなチーズを使ってチーズケーキを作り、チーズケーキフェアーのような催しをしたことがあります。
しかし、お客様からご支持をいただけたのは、オーソドックスなスフレチーズケーキやベークドチーズケーキ、そしてレアーチーズケーキといったものでした。
その際、私達は、カマンベールチーズのケーキや、ブルーチーズのケーキなども作り、トライしてみましたが、残念ながらほとんど関心を持っていただけませんでした。

やはり、「味の想像ができないもの、食べたことがないもの」に関しては、人は、慎重になるものだと思います。
ある意味、食べるということは、命をかけた行為ですよね。このことはしっかり念頭においておく必要があります。

しかしながら、冒頭にも修正しようと思っていると書きましたが、まったくチャレンジしないということもいかがなものかと思います。
「いちご大福」のように、いまや和菓子の定番となった、とてもおいしい不思議な組み合わせのお菓子もあります。

お客様は、慎重ではあっても一方では、やはり新しいおいしさ、発見をして心ときめかせたいという冒険心もお持ちあわせだと思います。したがって、「そのころあい、落としどころ」が大切ではないかと思っています。

次回は、この「ころあい、落としどころ」につながるお話を書きたいと思います。

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パスカルさんの来日

今回も締め切りの時期が来てしまいました。
締め切りが近づくと、担当の女性(あゆ葉さん)からニッコリ催促の笑顔が送られて来ます。
そのたびに「今度こそニッコリこちらから先に提出するぞ」と思うのですが、思いかなわず今回も間際になってしまいました。

先月、MOFのパスカルさんが、来日してくれました。そのときのお話をしたいと思います。

今回で3度目になりますが、今年のクリスマスケーキ(ブッシュ・ド・ノエル)のご提案と、新しい焼き菓子のご提案をいただきました。かなり気合の入ったノエルができました。おいしいですよー。
まだ詳しい内容はお話できないのですが、と言いながらちょっとだけフライングしてしまうと、オレンジとキャラメルショコラと栗を組み合わせたケーキです。かなり凝っています。
私もぜひ予約を入れたいと思っています(もちろんお客様優先ですが)。

焼き菓子については、来年の新商品(パスカルさん作第2弾)として検討中です。
今年4月21日に発売したパスカルさん作第一弾のラ・タルトレットは、おかげさまでご好評をいただいています。
7月末までの102日間の販売数量は15万7千個でした。ありがたいです。
パスカルさんにとりましては、ご自分で考案したお菓子が、日本でたくさんの方々に食べていただいていることを、とてもうれしく思われているそうです。
彼のお菓子は、とにかく製造が難しいです。一筋縄ではゆきません。安定した品質でできるようになるまで工場もかなり手こずっていました。
おかげさまで私達もたいへん勉強になっています。今後も彼とは、仲良く末永くお付き合いして行きたいと思っています。


ところで追伸ですが、今回彼は、奥様ご同伴でした。シルビーさんというお名前のとてもかわいい方です。
まぁ仲がよろしいことで、いつもオテテをつないで歩いています(私には恥ずかしくて真似ができません)。でも、夫婦仲が良いというのは良いものですね(こちらは私にも真似できそうです・・・・)。

お二人とも日本食が大好きで、1週間ほどの滞在でしたが、毎日昼食と夕食(朝食はホテルで食べられたのでわかりません)は日本食で、私の方がギブアップしそうでした。
ちなみに今回パスカルさんの動画メッセージを配信することになりました。
ご興味のある方は こちら をご覧ください。

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私が考えるおいしさ⑥

今回はお預けになっていた「おいしさのこだわり」の4番目のお話をしたいと思います(まだまだあります)。
それは「主役と脇役をしっかり区別する」ということです。

たとえばショートケーキの主役は、もちろんイチゴと生クリーム(黄金の組み合わせ)ですね。
したがってスポンジは脇役ということになります。

スポンジは、ケーキにとってはなければならない大切な素材です。
でもこの場合は、イチゴと生クリームをしっかりとおいしく食べられるように脇役に徹してもらうべきだと思います。ここでスポンジが主張してしまうと、素材同士でけんかが始まってしまいますね。

たとえばバターたっぷりのバターカステラのような生地で作ったら、とても重い、しつこいショートケーキになってしまいます。
したがって、味としては、くせがなく、あっさりとして、食感はしっとりとソフトで、生クリームや、イチゴと一緒に口の中でなくなってしまう程度の口どけのものがよろしいでしょう。

他のお菓子でも一緒で、脇役は、いつも主役を引き立たせるために、そっと目立たずにいるときもあれば、ちょっとしたアクセントになって主役の味を引き立たせることもあります。
いずれにしろ、お菓子には必ず主役脇役があり、その相乗効果で、素晴らしい作品になるのです。ぜひそのような観点でお菓子を楽しんでいただきたいと思います。 


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