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おいしさブログ

おいしいお菓子について、こだわりの素材についてのお話

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楽花生パイのお話⑧

今回はオランダでパイ生地の試作をした際に選択したバターのお話の途中からでしたね。
私達はおいしさを中心に選んでいたのですが、実は私達が選んだバターは、パイ生地との相性としても大切な2つの性能において最高点だったそうです。

その性能とは、伸び(延転性)が良く、解けにくいという特徴のことです。この点も秀逸だということでした。
この性能についてお話しをして行きたいと思います。

まず一つ目の伸び(延転性)についてですが、パイ生地というのは皆さんもご存知のとおり、小麦粉と水を混ぜた生地とバターが重なって層になる形状にできています。
作り方は、バターを生地でつつみ、麺棒で伸ばしては折りたたみ、また伸ばしては折たたむというという作業を繰り返してできています。麺棒で伸ばす際にバターがブツブツちょん切れてしまっては具合が悪いですね。したがって伸ばされても切れない粘りというか、要するに伸びのよさ(延転性)が必要なのです。
確かにそのとおりですね。作り手にとってはとても助かる大切な性能です。

さてここで、またちょっと脱線させていただきます。
私はこの作り方を発想したパイ生地の発明者は天才だと思っています。どこからこのような発想が出てきたのでしょうか。焼きあがった際のサクサクとした食感、そして口の中で広がる豊かなバターの風味。想像するだけでもよだれが出てきそうですね。
できることならお会いして教えていただきたいものです。

すみません、元の話に戻ります。
このバターのもうひとつの優れた性能である「解けにくさ」についてですが、これは焼きあがったパイを食べ、その口どけを味わって初めて理解できました。
この点については、作り手にとってはもちろんですが、むしろ食べる側にとって、とても大切な要素になります。

何度もお話してきましたが、パイ生地の原材料は小麦粉、水、塩少々といったとても単純なものです。したがって食べた際に口の中に広がるのは、バターの風味とサクサクとした生地の食感です。
ところが、口解けの点においては、バターのほうが先に口の中で溶けてしまいます。なぜならバターは溶け出す温度が低いため、口の中の温度で簡単に解けてしまうからです。
しかし、バターだけが先に溶けてしまうと、モゴモゴと生地だけが口の中に残り、後味がいまひとつということになってしまいます。
したがってパイというお菓子としては、バターと生地ができるだけ同じように口解けをしてくれたほうがおいしく感じます。

このバターはその溶け出す温度(メルティングポイントというそうです)が一般のバターよりも2℃程高いそうです。もちろん変な化学的製造をしたわけではなく、あくまで純粋なナチュラルバターです。すごいバターですね。

実はその翌年にこのバターメーカーにお邪魔し、お話を聴いたのですが、この伸びの良さと、解けにくさについては、絶対の自信をもたれていました。
このバター作りのお話については今後お話をして行きたいと思います。  

オランダ家味の門番より




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